古くから日本人に愛されてきた「納豆」。中粒やひきわりが主な種類とされており、女性はあの独特の臭いを苦手とする人も多いですが、最近では無臭の納豆が開発されるなど日々進化を遂げている食品です。
そんな納豆ですが、健康に良い成分が沢山含まれている「健康食」だということは有名ですが、その成分を余すところなく吸収するには納豆の食べ方にもコツがあります。
ナットウキナーゼで血の流れを良くする
納豆と言えば「ナットウキナーゼ」という成分が有名ですよね。
このナットウキナーゼは納豆の粘りの中に含まれている酵素の一種で、他の食品にはない納豆特有のものです。
ナットウキナーゼは食事から摂取すると腸で吸収され、血管に働きかけて脳梗塞などを予防してくれます。
脳梗塞の原因となるのは滞った血液が原因で発生する「血栓」。血の流れを良くすることで、この血栓が出来てしまうのを防ぐことができ、結果として脳梗塞や心筋梗塞を予防する効果があるというわけです。
血の流れを悪くしてしまう原因となる悪玉コレステロールも、ナットウキナーゼが分解してくれます。
ナットウキナーゼの他にも、飽和脂肪酸のレスチンという成分が納豆には含まれており、この2つの成分が悪玉コレステロールを身体から排除してくれるのです。
納豆の原料として使われるのは大豆ですが、大豆の中にはイソフラボンという栄養素が多く含まれています。
この大豆イソフラボンは血管の中の壁に張り付き、動脈硬化を引き起こすコレステロールを排除する働きがあるので、この働きによって血管の詰まりや硬化を防いでくれます。
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納豆は調理法にも気をつけよう!
ただし、このような健康効果をもつ納豆の栄養を多く身体に取り入れるには、調理法にも気をつけなくてはなりません。
そのまま食べるだけでなく、現在は納豆をスープにしたりパスタにアレンジするレシピも多く存在していますが、実はナットウキナーゼは熱に弱く、調理する際に火を通すことによってその成分が壊れてしまうのです。
納豆の粘りが苦手だからと火を通して食べる方もいますが、これではせっかく納豆を食べても健康に良いとされる成分の半分も吸収できずとても損をしてしまいます。
納豆を食べるときは、ナットウキナーゼが増殖しやすいように食事の10~20分前には冷蔵庫から取り出しておき、その増殖を助ける一つまみの砂糖を加えると良いと言われています。
これは砂糖が納豆菌のエサになり、より菌を増やして栄養をアップさせてくれるからです。
また、睡眠中にできやすい血栓を予防するためには朝や昼よりも夜に食べる方が適しているため、夕食のメニューに加えてあげることでその栄養成分を大いに吸収することができます。