仰向け、横向き、うつ伏せと寝る時の姿勢は人によって様々。
しかし寝る時にどんな姿勢をとるかによって、健康に悪影響が出たりすることをご存知でしょうか。
人は一日の中で約6時間~8時間は眠っている状態です。では一体、どんな姿勢で寝るのが一番身体に負担がかからないのでしょうか。
うつ伏せで寝ると背骨がねじれ、骨格が歪む原因に
まず、普段からうつ伏せで寝ることが多い人の場合です。
うつ伏せは胸部をベッドのマットレスに押し付けてしまうため、常に胸部や腹部を圧迫している状態という事になります。
このような状態が長く続くとやがて全身の骨格が歪み、胸部はもちろん、安定感がないため顎の骨格までもが歪んでしまい、顎関節症を引き起こす原因にもなります。
また、顔を下向きにして寝るという事は顔のぜい肉が重力に従って下へ垂れてしまうということです。
そのため顔全体が垂み、むくみやすい体質になったり老けて見られるきっかけになってしまいます。
加えて、実際にうつ伏せの姿勢で寝てみると非常に息がしづらいため首を無意識に横に曲げてしまう事が分かります。
この時、首を無理やり曲げているので背骨もねじれてしまうことになり、身体全体の歪みを招いてしまうのです。
横向きで寝るとニキビなどの肌トラブルに
横向きで寝る人は、うつ伏せに比べて身体の歪むリスクは低いと言えますが、その代わりに肌トラブルを引き起こしやすいと言われています。
これは、枕に頬が擦れる事で小じわが出来やすくなったり、何日もカバーを取り替えていない不衛生な枕を使用して肌の毛穴に雑菌が入り込み、吹き出物が出来たりするためです。
最も身体への負担が少ない「仰向け」
眠るときの姿勢で、最も身体への負担が少ないと言われているのが仰向けです。
仰向けで眠ると、うつ伏せの時のように呼吸が阻害されず身体への圧迫もありません。
そして枕に接しているのは後頭部だけの状態になるので、デリケートな顔の皮膚トラブルも起こりにくいのです。
ただし、仰向けで眠るときは、本当に自分に合った寝具を選ばなければ逆に落ち着かず、眠りが浅い状態が続き不眠の原因になってしまいます。
寝具を選ぶときは長時間仰向けでいても腰に疲れを感じないマットレスと、高すぎない枕を選ぶようにしましょう。
人は低いものよりもやや高い枕を好む傾向がありますが、高すぎる枕は仰向けで寝たときに首と頭の角度が大きくなりすぎ、二重あごを作ってしまうので注意が必要です。
良質な眠りは、日々の生産性を高め、健やかな生活を送るためには欠かせません。
眠っている間は当然意識がないので、姿勢が崩れてしまうこともあるかもしませんが、常に仰向けに眠る事を意識してベッドに入れば、自然と仰向けで眠る癖がついてきます。