長時間同じ姿勢を取り続けたあと、ふと身体を動かした瞬間に背中がバキバキ!っと鳴ったら、それは肩こり予備軍の証。今はまだそれほど凝りを感じなくても、数年後には肩こりに悩まされることでしょう。
現代人の中には、パソコンやスマートフォンの普及や生活の欧米化などで長時間不安定な体勢をとり、その結果肩こりを発症する人が増えていると言われています。
もしも重度の肩こりになってしまったらどうすれば良いの?という方のために、今回はすっと凝りが消えていく肩こり解消法を3つご紹介します。
猫背を治し、正しい姿勢をとるように心がける
肩こりを悪化させる1番の原因は何といっても猫背です。
特に仕事でパソコンを長時間使うことが多い社会人は無意識のうちにディスプレイに顔を近づけてしまうため、常に顔だけ前に出すような姿勢を取ることが多くなりがちです。この姿勢が猫背を招いて肩こりを悪化させてしまうのです。
肩こり解消法で最も効果があるのは猫背を治すこと。
普段から意識して椅子に深く腰掛けるようにし、顔が前に出ないよう、背中もしっかりと背もたれに預けた状態を常に心がけましょう。
歩いているときも背骨がカーブしないように意識すると、徐々に猫背の癖が消え何をしていても正しい姿勢をキープすることができるようになります。
頭部と肩の血行を促進して凝りを和らげる
肩こりは凝り固まった筋肉による血行不良によって引き起こされます。
冷え性体質で慢性的に血行不良であれば、それだけで肩こりの症状も重くなり、時には頭痛を感じるほどの重度の凝りに見舞われることもあると言われるほど。
このような肩の筋肉の凝りをほぐすには、患部を温めてあげるのが1番です。温める方法は半身浴が最も効果的ですが、毎日行なうならできるだけ短時間でできるものが良いですよね。
そんな時は、濡らしたタオルをレンジで温めて作った温タオルや貼るだけで患部をじんわりと温めてくれる「温湿布」などを使うのがおすすめです。
温めることで肩の筋肉がほぐれ、血液もスムーズに流れるようになれば肩こりの症状も大幅に軽減することができますよ。
肩甲骨ヨガで背中の筋肉を刺激し、凝りを解消
肩の凝りは両肩部分だけでなく、背中全体に及ぶことがあります。
背中全体が凝ると腕を動かしただけでも鈍い痛みを感じるようになり、呼吸も浅くなるなどデメリットばかり。
このような肩こりを解消するのに役立つのが「肩甲骨ヨガ」と呼ばれるエクササイズ。
肩甲骨ヨガでは主に背中にある肩甲骨周辺の筋肉を重点的に鍛えます。これは肩甲骨周辺に集まっている褐色細胞を刺激して体温をアップさせ、背中を温めて肩こりを解消するためです。
また、肩甲骨周辺の筋肉は背骨を支えるという大切な役割を持っています。
筋肉が衰えると当然背骨を支えることができず、背骨の歪みから肩こりを引き起こしてしまうので、背中の筋肉をヨガで刺激し鍛えるのは肩こり解消にとても有効な方法だと言えます。
最も手軽にできるヨガの動きは、背中で両手のひらを合わせたままグーっと腕を後ろに引く動作。両肩の肩甲骨をくっつけるようなイメージで行うと女性も簡単にできます。
より効果を高めたいなら、腕を目一杯引いたまま30秒ほどその状態をキープするようにしみてください。
肩甲骨ヨガは、お風呂あがりなどの身体が温まって血行が良くなっているときに行なうのがおすすめです。
肩こりは症状に個人差があるため、今回ご紹介した解消法でも症状が和らがない、あるいは効果がないという場合もあります。
そんな時は単なる肩こりではなく、何か別の病気が痛みを引き起こしている可能性があるため、できるだけ早く整形外科を受診ししっかりとした検査を受けたほうが良いでしょう。