ダイエットの影響や環境の変化、ストレスなどで便秘がちになってしまう女性も多いはず。
便秘は腹筋を鍛えたり食物繊維や水分の摂取で改善することが出来ますが、時には下剤に頼らざるをえないこともありますよね。
しかし今、便秘でないにも関わらず下剤を飲んで体重を減らそうとする若い女性が増加しているそうです。
一般的に「下剤ダイエット」とも呼ばれるこうした便秘解消法は、一時的に楽にはなりますがとっても危険でリスキーな行為です。
下剤を使って便を排出して痩せる「下剤ダイエット」
市販の下剤薬は、服用するとおよそ2~3時間で腸に届き、腸壁を刺激してぜんどう運動を促します。
この刺激によって腸内に残っている便が排出されることとなりますが、本来人間が持っている排便リズムを乱し自然排便を困難にしてしまうリスクがあることから、こうした下剤を慢性的に服用することは推奨されていません。
しかし、下剤ダイエットではほぼ毎日下剤を飲み、出来るだけ腸内に便を溜めないようにします。
便が腸に留まると体重が増加するだけでなく、腸壁から必要以上に栄養が吸収されてしまうため、腸に便を溜めないことでエネルギー吸収を抑える目的もあるのです。
今すぐやめて!下剤ダイエットにはリスクがいっぱい
下剤を飲むことは、本来身体にとってはあまり良いことではありません。
下剤を服用することで身体にかかるダメージとしては、激しい腹痛や脱水症状、まれに腸けいれんなどを引き起こす場合もあると言われています。
特に深刻なのは脱水症状で、便を排出する際に大量の水分も一緒に失われてしまうことが将来的に腸の疾患を発症させるリスクを高めてしまう事実も指摘されています。
また、下剤は便だけでなく腸内のさまざまな物質まで排出してしまいます。その中には人間の生命維持には欠かせないミネラルであるカリウムも含まれており、下剤の常用で体内のカリウム不足が深刻になると自律神経の乱れやうつ病、筋力の低下や骨粗しょう症といった疾患にかかりやすくなることも。
下剤を使うと確かに便の分の体重は減少しますが、それはあくまで一時的なもの。体脂肪を減らして体重を減らすことができなければ、ダイエットの成功とは言えません。
下剤を乱用すると体調不良を引き起こすだけでなく、シワやシミができ皮膚のたるみや老け顔になる可能性もあると多くのクリニックが指摘しています。
こうした外見の劣化は体重の減少と引き換えにするには、あまりにも大きなリスクとなります。
下剤を使ってダイエットをしている方はすぐに服用を止め、運動や食事で体脂肪を減らすダイエットへとシフトしましょう。