女性や高齢者に多いといわれる「骨粗しょう症」。
骨の中身がスカスカの空洞状態になってしまう恐ろしい疾患ですが、カルシウムはその予防に効果的だと言われ、これまでは骨密度を高めるため積極的にカルシウムを多く含む牛乳を飲むのが良いとされてきました。
しかし、あまりカルシウムを摂り過ぎると、かえって深刻な健康被害を被るケースもあります。
カルシウムの摂り過ぎが及ぼす健康被害とは一体どのようなものなのでしょうか。
骨の生成や精神安定剤の役割を担うカルシウム
強く丈夫な骨を作るために欠かせない栄養素の1つであるカルシウム。
カルシウムは人間の身体の中でも最も多くの割合を占めるミネラルの一種だと言われています。
人体の骨や歯はこのカルシウムによって生成されており、カルシウムが不足すると軽くぶつけただけで骨折しやすくなったり、歯が脆く欠けやすくなったりします。
また、カルシウムは血液の中にも溶け出しており、血液を通して全身に行き渡ります。
骨や歯の生成はもちろん、筋肉を動かす時にも使われ、脳にも働きかけて精神安定剤の働きをしてイライラや不安感を沈める効果があります。
過剰摂取を続けると腎臓結石のリスクを高める
生命維持には欠かせないカルシウムですが、適正量を超えて摂取し過ぎると身体に悪影響を与えてしまいます。
過剰摂取からくる症状では主なものとして吐き気や嘔吐、さらには原因不明の腹痛や便秘など、腸に異常をきたすようになります。
このような症状がさらに悪化すると、意識不明に陥ったり不整脈を発症し命を脅かすきっかけになってしまいます。
本来、身体に良いとされているカルシウムですが、一度に過剰摂取すると血液の中のカルシウム濃度が一気に上昇し、血栓が出来やすいほど血液がドロドロになってしまいます。
また、カルシウムを吸収する臓器である腎臓が大量のカルシウムを処理しきれなくなると、余分なカルシウムは結石となってしまうため、腎臓結石を発症してしまうのです。
マグネシウムやビタミンDと同時に摂取すると効果的
カルシウムを摂取する際には、1日当たりの適正摂取量を守ることも大事ですが、他のミネラルを同時に摂取するようにしておく事が重要です。
カルシウムと同じミネラルの一種であるマグネシウムは、骨芽細胞を刺激して骨の中に吸収されるカルシウムの量を微調節し、最も良いカルシウム量のバランスを保ってくれる働きをします。
マグネシウムと一緒にビタミンDも摂取すると、よりカルシウムの吸収がスムーズに行われますので、それぞれの栄養素を含む食品をバランスよく食事メニューに取り入れていくと良いでしょう。
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カルシウムが健康に良いからといって、とにかく沢山の量を摂取すれば良いというものではありません。
適正量を守り、食べ合わせを考えながら、あくまでもバランスよく摂取していくことが大切なのです。