大量生産や高速型の生活をやめ、ゆったりとした暮らしを送ることを提案しているスローライフという言葉が流行する中、ファッション業界でもスローファッションという新しいファッションスタイルが登場し、話題を呼んでいます。

スローファッションが提案する、ファッションスタイルとは一体どのようなものなのでしょうか?

スローファッションとは「質の良い洋服を長く着る」こと

スローファッションとは「質の良い洋服を長く着る」こと

今や、世界だけでなく日本にもファストファッションブランドが上陸し、ハイセンスな洋服が低価格で購入できるようになりました。

シーズンごとに目まぐるしく変わるトレンドも、ファストファッションならば取り入れやすく、そこがファストファッションの大きな魅力でもありますよね。

 

しかし一方で、ファストファションが流行すると、大量生産される洋服の使い捨てサイクルが早まり消費を助長するのではないかという声も多く上がっていました。

そのファストファッションと対をなすのが、スローファッションです。

スローファッションは、洋服を使い捨てするファストファッションに警鐘を鳴らし、新たなファッションスタイルの提案として注目を集めました。

 

スローファッションが提案しているのは、必要最低限の洋服のみを持ち、不要になった洋服は再利用すること、そして古い洋服を「お直し」しながら、長く着続けていこうという事です。

経済危機の影響もあり、スローファッションを実施する人は世界中で年々増え続けていると言います。

 

スローファッションの提案1・必要最低限の洋服を長く着る

スローファッションは必要最低限の洋服を長く着る

スローファッションが提案している1つめのポイントは、洋服は必要最低限のものしか持たないということ。

つまり、着る回数が少ない洋服や衝動買いした洋服を捨てて、ワードロープの中を厳選しようという提案です。

ワードロープの中に洋服が溢れていると、自分でもどんな洋服があるのか把握しきれず、似たようなデザインの服を繰り返し買ってしまいがちです。

このような習慣を改めることで、長く着る洋服だけがワードロープの中に残り、「本当に良いもの」だけを見抜く目が鍛えられます。

 

スローファッションの提案2・不要になった洋服はリサイクルへ

スローファッションは不要になった洋服をリサイクルへ

スローファッションの提案2つめは、もう着ない洋服やサイズが小さくなった洋服は、捨てるのではなくオークションや古着の買取りに出そう、ということです。

最近では企業プロジェクトの一環として古着を回収しているファッションブランドも多く、集められた洋服が植樹やボランティアに役立てられるなど、不要な洋服で社会貢献出来るケースも増えています。

 

このような回収サービスは、洋服を有料で下取りしてもらえる事も多いので、ゴミとして捨てるよりもむしろかなりお得だと言えます。

ファッションは、自分のスタイルや流行によって目まぐるしく変わっていくものですが、大量生産や使い捨てに対して「NO!」と言うスローファッションの提案は、ファッションスタイルと生活を豊かにしてくれる可能性を秘めているかもしれませんね。