ロードレースを題材にした漫画やドラマの影響で、今や日本中が空前の「自転車ブーム」。
自転車は体への負担が少なくストレス解消にもうってつけの運動ですが、その一方で自転車に乗る事で負う健康リスクについても知り、適切な対応をしなければなりません。
自転車に乗る事で健康リスクが?
自転車による健康被害で最も多いとされるのが、性器トラブルです。
男女ともにサドルが体に及ぼすリスクは高く、男性が長時間自転車に乗ると陰嚢に違和感を感じたり、性器に痛みを感じるなどの影響が出ると言われています。
これは、ノーズと呼ばれる幅の狭い部分が前に突き出しているサドルを使用している人に多くみられる症状で、このような形状のサドルは前方の細い部分にすべての体重が集中するため、性器を圧迫して過度の負荷をかけてしまうのです。
また、男性に比べてサドルに性器が圧迫されやすい女性は、同じ自転車に乗る男性と比べても性的機能を損なう可能性が高いと言われており、自転車を頻繁に利用する女性は不感症になりやすいという研究結果も発表されています。
ノーズが細い形状のサドルは、機能を重視したサドルよりもデザインを重視したサドルによくみられるデザインです。
このようなデザインのサドルは性器を圧迫するだけでなく、性器周辺の皮膚を腫らしてしまったり、血管を圧迫して内出血を引き起こしやすくなっています。
現在は性器周辺への圧迫を防ぐため、三日月形のサドルや長時間のサイクリングにも耐えられるクッション性を備えた高機能のサドルも販売されているので、体への負担を考えるとこのような機能性重視のサドルを使うべきだと言えます。
自転車走行中に吸う排気ガスにも気をつけよう
そして、この他にも都会など排気ガスが充満する空間で、長時間自転車に乗り有酸素運動を行なうと肺や心臓に過度の負担がかかり健康を害することが分かっています。
自動車が排出したガスは、沢山吸い込みすぎると心臓病を引き起こす原因にもなると言われています。
中でも、ディーゼル車の排出ガスは数えきれないほどの浮遊粒子状物質を含んでおり、少量を吸い込んだだけでも咳や痰が出るようになるほか、呼吸器にまで悪影響を及ぼします。
自動車の排気ガスの他にも、頻繁に光化学スモッグが発生するような地域では空気中に光化学オキシダントが漂っているため、長時間の有酸素運動を行なうと目が見えにくく感じたり、息苦しさを覚えたりしますので、車通りが多い道を走るのはあまりオススメしません。
今回紹介した健康被害を最小限に抑えるには、機能性を重視したサドルを使用し、ゴーグルやアームカバーのような体をガードするウエアを身に着けるなどの自己対策を心掛けましょう。
自転車やロードバイクで走る事は健康に良い事ですが、健康的なリスクもあるということを是非知っておいて下さい。