夏になると、気をつけなければいけないのが熱中症。
長時間野外にいることで体温が上昇し、体内から水分が汗となって大量に失われることで、めまいや胸のむかつきなどの体調不良を引き起こす病気です。
たとえ屋内にいても、塩分と水分が不足していると熱中症を発症するケースもあり、油断していると知らないうちに熱中症にかかっていたなんて事もあります。
熱中症を防ぐのに重要なのが「水分補給」。
そのためには、脱水症状の前触れサインを見逃さないようにしておかなければなりません。
脱水症状と熱中症の切っても切れない関係
人間の身体が脱水気味になると、どうして熱中症になるリスクが高まるのかご存知ですか?
日本では毎年5000人近くの方が熱中症にかかり、救急車で搬送されています。
驚くべきことに、その方々の半数以上が脱水症状を訴えており、体内の水分不足が熱中症をひき起こした直接の原因になったと言われています。
人間の身体というのは、汗をかくたびに血液中の水分も排出されるため、汗をかいている時は定期的に水分補給をしないと、やがて血液がドロドロになり流れが滞ってしまいます。
ドロドロ血液は体内の血管をも収縮させてしまうので、体内にこもった熱を排出する働きが鈍り、熱中症を引き起こしてしまうのです。
熱中症寸前?身体が脱水症状を起こした時のサイン
脱水症状を起こしかけた身体には、明らかな異常が現れる場合があります。
脱水症状は自分で自覚しにくいため、倒れて病院に運ばれるまで、気付かない人もいるのが特徴。
ただし、前駆症状とも言える「サイン」は、さまざまな形で現れています。
たとえば、気温の高い日、睡眠や休息をきちんととっているのに身体にだるさを感じる、または身体が無性に火照るというときは、脱水症状の疑いが強いと考えられます。
だるさ、火照りといった不調は、ドロドロになった血液の悪影響で、体内に老廃物が溜まったために起こる現象の1つ。
単なる寝不足や疲労と見分けがつきにくいので、気づかない人も多いと言われています。
また、水分不足になると口内や喉の乾燥を覚えることが多いと思いますが、乾燥をそのままにしておくと、やがて唇がカサついたり目が窪むなど、顔に異変が現れるようになります。
もしも鏡を見て、「顔つきがいつもと違う気がする」、「肌や唇がカサついている」と感じたら、すぐに水分補給をしてあげることが必要です。
自覚しにくい脱水症状も、早期に身体が発している「サイン」に気づくことができれば重症になる前に改善することが出来るはず。
普段から水筒を持ち歩き、いつでも水分補給が出来る用意をしておくこと、そして血液中の水分保持に役立つたんぱく質を多く含む食事を心がけるなど、自分の生活スタイルに合った対策を立てて、脱水症状と熱中症を予防しましょう。