増税に伴う煙草の値上がりの影響を受けて、ニコチンを含まず煙草よりも安上がりな電子タバコに吸い替えを行なう人々が増えています。
しかし、健康に良いという前触れで人気を集めたはずの電子タバコが、実は身体に害をもたらし健康被害を増長させる危険性があるとの指摘が相次いでいます。
電子タバコは果たして本当に身体に良いのか、悪いのかどちらなのでしょうか?
電子タバコが普及したきっかけ
電子タバコが販売されたのは実はヨーロッパをはじめとする海外の方が先で、その人気を受けて日本にも輸入が開始され、値上がりで煙草を止めるか悩む人や禁煙に挫折してきた喫煙者を中心に人気を集めました。
海外ではここ数年で電子タバコだけを販売する専門店や、いわゆるシガレットバーの電子タバコバージョンである「電子タバコバー」が次々と開店するという人気ぶりです。
海外の電子タバコはニコチンを含んでいるものもありますが、日本では基本的に電子タバコにニコチンを使用するのは禁止されています。
そのため、禁煙を目的に電子タバコを購入する人が多いのも、日本ならではの特徴だと言えるでしょう。
電子タバコは一般的なタバコと違って、煙が全く発生しません。(煙が発生する電子タバコもあります)
そのせいか、飲食店や電車内でも電子タバコを吸ったり咥えたりなど、電子タバコを吸っている人々のマナーの悪さがしばしばトラブルを引き起こすこともあります。
遠目から見るとほとんど見た目は一般的な煙草と変わらないので、禁煙場所で電子タバコを咥えていても、ぱっと見ただけではそれが果たして煙草なのか電子たばこなのか判断が付かないこともトラブルが増加する一因だと言われています。
かなり深刻?多発する電子タバコの健康被害
電子タバコによる健康被害は頭痛や咳といった症状から、アレルギーまで様々なものが報告され、その被害は年々増え続けています。
このような被害をもたらす原因のほとんどは、電子タバコが発生させる蒸気の元となるカートリッジ内の液体です。
電子タバコの仕組み上、液体を蒸発させるために科学物質を入れなくてはならず、それが呼吸器にダメージを与えて深刻な炎症を引きおこすケースや、カートリッジ内の液体そのものに発がん物質が含まれているケースなど、電子タバコを常用する人ほど身体への害は大きいと見られています。
電子タバコが身体にもたらす悪影響については、多くの医師が販売前より指摘していましたが、相次ぐ健康被害報告を受け海外では規制が始まっているところもあります。
日本では電子タバコは健康に良いという情報ばかりが先行していますが、その悪影響については中々スポットが当てられていません。
煙草も電子タバコも、吸い続けるからにはまず自分でその安全性を確認する慎重さを忘れてはいけません。