子供がかかる特有の病気というイメージが強い中耳炎。実は今、大人になってから発症する人が増加して問題になっています。
音が聞こえづらいといった症状であればまだ軽度ですが、これが重症化していくと、やがて脳にまで悪影響が及び、最悪命に関わることも。
大人だからこそ注意したい中耳炎の症状と対策についてご紹介します。
中耳炎は子供だけの病気じゃなかった!
子供の頃、一度は経験した人も多いであろう中耳炎ですが、実は中耳炎には先天性のものと後天性のものがあります。
先天性の場合はその多くが子供の頃に発症すると言われ、子供の頃に頻繁に中耳炎にかかると、やがて「真珠腫性中耳炎」と呼ばれる慢性の中耳炎を患うリスクが高くなることが分かっています。
真珠腫性中耳炎は、耳の奥から血が混じった耳垂れが出たり、真珠腫の肥大が進むにつれて耳の内部を圧迫して物が聞こえなくなっていくなどの症状として現れることが多く、耳垂れが強烈な悪臭を放つ場合も。
普通の中耳炎が真珠腫性中耳炎に変化する過程については未だに分かっていないことも多く、予防法についても明確な対策がないのが現状です。
「大人の中耳炎」とも呼ばれる真珠腫性中耳炎は、進行が進み症状が悪化していくと、難聴どころか聴力を完全に失ってしまうとも言われ、慢性気味の中耳炎に悩まされている方は、日頃から小まめに症状の確認することが、重症化の予防にも繋がります。
まず防ぐ!中耳炎の予防法
中耳炎、そして真珠腫性中耳炎を防ぐためには、普段から万全の中耳炎予防策を取っておくことです。
実はほとんどの方が、中耳炎は耳から入った菌が炎症を起こして発症するものだと誤解しているのですが、名前に「耳」が入っていても、実は中耳炎を発症する原因になっているのは鼻から侵入した菌なのです。
鼻から侵入した菌は、やがて鼻の奥を通り耳に辿りつきます。このようにして耳の奥に菌が溜まると、粘膜が炎症を起こして中耳炎を発症するのです。
菌の侵入を防ぐには、日頃から欠かさずマスクをすること以外にありません。
また、体調不良やストレスの影響で免疫力が低下すると、人間の身体は菌に対抗する力を失ってしまいますので、不規則な生活を改善し、免疫力を高めることが真珠腫性中耳炎の予防にも役立ちます。
中耳炎を引き起こす菌は、主に鼻を通って侵入してきます。
そのため、鼻水や鼻づまりを改善し、常に鼻の通りを良くしておくだけで、中耳炎にかかるリスクがかなり低くなります。
一旦中耳炎になると、完治までは途方もない時間がかかってしまうこともありますので、まずはしっかりと対策を立てて菌の侵入を予防するところから始めてみましょう。