食べ物のかすや細菌などが口の中で増殖することによって、歯茎が炎症を起こす歯周病。

初期段階であれば歯茎がわずかに腫れる程度で済みますが、症状が進行していくとやがて歯茎が歯を支えられなくなり、歯自体を抜かなくてはいけなくなってしまいます。

歯周病は、正しく歯を磨いていれば予防出来る疾患です。今回は、正しい「歯の磨き方」を知っておきましょう。

歯周病とも密接な関わりがある歯と歯茎

歯周病とも密接な関わりがある歯と歯茎

正しい歯の磨き方を学ぶ前に、まずは歯と歯茎の関係を理解しておくことが大切です。

鏡の前で大きく口を開けて自分の歯を見てみると、一般的に「歯」と呼ばれている白い部分が見えますよね。

これは歯冠(しかん)という歯の一部分で、歯根(しこん)と呼ばれている残りの歯は歯茎の中に埋まっているため、普段は目で確認することはできません。

歯根は歯茎がしっかりと支えているので、指で掴んで動かそうとしても滅多なことでは動かないようになっています。

 

しかし、この歯と歯茎の境目に食べ物のかすや歯垢が溜まると、口内に細菌が増え、歯茎も細菌に感染して炎症を起こしてしまいやがて歯周病に。

正しい歯磨きをしておらず磨き残しなどがあると、やがて歯垢が固まって歯石になり、歯磨きでは取り除けなくなるだけでなく歯周病の進行を加速させてしまうため、注意しなくてはなりません。

 

自宅で出来る正しい歯磨きのやり方

自宅で出来る正しい歯磨きのやり方

歯周病は軽度であれば自宅での歯磨きだけで治すことが出来ます。

歯磨きをするときに気をつけることは、歯の表面よりも歯と歯茎の境目を重点的に磨くようにすること、そして、仕上げに歯茎を優しく磨くようにすることです。

 

歯磨きをするとき、多くの人は歯の表面ばかりを磨いてしまいがちですが、歯の表面についた汚れは軽く磨いておけば、あとは口をすすいだときにほとんどの汚れが取れるようになっています。

そのため、表面は軽くブラッシングする程度にして、歯と歯茎の境目を重点的に磨くようにするのが正しい歯磨きのやり方です。

歯を全て磨き終わったら、仕上げに軽く歯茎をマッサージする様に磨いておくと、歯茎の血行が良くなり歯周病の予防にもなります。

 

歯周病は、歯科でしか治せないと思われていますが、1番効果のある治療法は実は「正しい歯磨き」なのです。

正しい歯磨きのやり方をマスターして、歯磨きの時に歯茎を確認する習慣を身につければ、小さな炎症にも早く気づくことができ、早期対処して歯周病の悪化を食い止めることもできます。

今まで何となく歯磨きをしていた人も、これからは正しい歯磨きを行い、歯周病を予防していつまでも健康な歯を保ちましょう。