今、海外では添加物を使った食品など、身体に悪影響を及ぼすと考えられている食品をどうしても食べることが出来ない摂食障害「オルトレキシア」が流行しています。
1種の強迫性障害とも呼ばれるこの「オルトレキシア」、日本でも発症する人が増えているようで、海外だけの問題ではなくなってきているのが現状です。
オーガニック食品しか食べられない摂食障害
食品添加物、保存料など、加工食品には保存期間を伸ばすために、様々な薬剤が使われています。
このような薬剤が使用された食品は、一般的には身体にとって「良くないもの」とされることが多く、世界中でもこの認識は共通です。
しかし、今、海外ではこのような食品に対して拒絶反応を示し、オーガニックや無添加の食品しか口に出来ない人々が増えており、彼らのような症状を摂食障害のオルトレキシアと呼んでいます。
オルトレキシアを発症すると口に出来る食品が限られてくるため、食事で摂取できる栄養も偏り、高価なオーガニック食品を購入せざるを得なくなり、経済的な負担も大きくなってしまいます
オルトレキシアの症状はとても深刻
一旦オルトレキシアを発症すると、生活の大半が食事の事しか考えられなくなってしまいます。
かつて好物だったものも添加物が入っていると分かれば口にできなくなり、逆に、嫌いな食べ物でもオーガニック食品であれば、我慢して食べるといった食生活に変化していくため、過度のストレスを感じて精神的な疲労を感じることも多いのだそう。
オルトレキシアが進行し重症になると、食事の事を考えるだけで過呼吸やパニック障害を併発することもあると言われています。
さらには、添加物を恐れて何も口に出来なくなるあまり、栄養失調で倒れてしまうなど身体が生命の危機に晒されることも珍しくありません。
このような状態になると本人だけでなく家族の食生活にも影響が出てしまい、家族にとっても大きな負担になってしまうことが懸念されはじめていますが、オルトレキシアには根本的な治療法がなく、本人が自ら克服するのを待つしかないのが現状なのです。
オルトレキシアは、特定の食品に拒否反応を示しても、初期段階ではそれが病気であるということに気づきにくいため、病院を受診するのが遅れがちになります。
少しでも違和感や異変を感じたらすぐに病院へ行き、適切な治療を受けるようにしなければ症状を悪化させて心身ともにボロボロになってしまう危険があるため、くれぐれも注意しなくてはなりません。