健康意識の高まりと共に、日常生活にサプリメントを取り入れている人の割合が年々増加し、市場の広がりに合わせて、様々なメーカーからシリーズ化されたサプリメントが次々とリリースされるようになりました。

健康維持にはとても有益なサプリメントですが、誤った使い方をすると却って健康被害をもたらす可能性もあります。

今回は「サプリメントを利用する際に気をつけたいこと」というテーマで、”正しいサプリメントの導入方法”をみなさんと一緒に考えていきたいと思います。

サプリメントは食事の代わりにはならない

サプリメントは食事の代わりにはなりません

サプリメントはあくまでも「補助食品」です。したがって、メインの食事の代わりにはなりません。

確かにサプリメントには健康や美容に良いとされている成分ごとに商品化され、吸収されやすい形で配合されていますが、水だけでそのまま飲み込める形状のサプリメントだけに頼って食事をおろそかにすると、とんでもない健康被害をもたらす危険性があります。

その、「とんでもない健康被害」とは

・顎関節症

・口臭

・ドライマウス

・歯周病

などの口腔内のトラブルと

・認知症

・脳梗塞

といった脳の障害です。

これらは「物を噛む=咀嚼(そしゃく)」という行為をおろそかにすることで発症リスクが急上昇します。

タブレットやカプセルなど水だけで飲めるサプリメントではこの「咀嚼(そしゃく)」がおろそかになりがちです。

したがって、メインの食事は栄養のバランスを考えてきちんと日に三度とり、食事では不足しがちな栄養素を補給するためにサプリメントを利用するという鉄則をきちんと守るようにしましょう。

 

薬を飲んでいる人はサプリとの併用に注意

薬を飲んでいる人はサプリとの併用に注意

現在なんらかの病気の治療で、服薬治療を受けている人はサプリメントを導入する際には注意が必要です。

サプリメントは薬ではありませんので、副作用などの心配はありませんが、配合されている成分が服薬中の薬に作用してしまう「飲み合わせ」には十分な注意を払う必要性があります。

 

その中でも代表的なものが「セントジョーンズワート」と呼ばれるハーブと薬の飲み合わせです。

「セントジョーンズワート」は気分が爽快になるハーブとして、軽度のうつ状態にも効果があることで知られていて、日本でもハーブティーや濃縮エキスを配合したサプリメントがいくつか流通しています。

「セントジョーンズワート」単体で飲む分には副作用も少ないのですが、このハーブの持つ高いデトックス効果が服用している薬の代謝を促し、薬効成分の血中濃度を下げてしまうことで、効き目を弱めてしまう可能性があることが報告されています。

 

またグレープフルーツに多く含まれている「フラノクマリン類」に分類される成分が、高血圧治療薬の一つである「カルシウム拮抗剤」と相互作用を引き起こし、薬の副作用を強めたり、薬の効果を弱めるなどの事例も報告されています。

グレープフルーツはとても健康によい成分を豊富に含んでいるため、サプリメントの原料としてもよく用いられています。

 

その他にも、薬とサプリメントの飲み合わせについては多くの事例が報告されているので、服薬治療中の人はサプリメントを導入する前に必ず主治医か薬剤師に相談するようにしてください。