悪夢ばかりを見る、「悪夢(睡眠)障害」の原因はストレスだった?
眠っている時に怖い夢ばかりを見てしまい、最終的に夢を見ることを恐れて全く眠れなくなってしまう悪夢障害という疾患があります。
悪夢障害は数ある睡眠障害のうちの1つで、日本ではあまり認知度は高くありませんが欧米ではとてもメジャーな病気。
夢は自分の意志ではコントロールできないものですが、悪夢障害を発症する人にはいくつかの共通点があると言われています。
悪夢を見るのはストレスとトラウマのせい?
睡眠中にかなりの確率で悪夢を見るという人は、日頃から強いストレスに晒されている、もしくは、何かしらのトラウマを抱えているという共通点があると言われています。
ストレスを感じやすい人はもとより、楽天的な性格であっても、就職や結婚など生活環境が著しく変化したときには、知らず知らずのうちにストレスを抱え込んでしまうもの。
そのため、悪夢障害の患者の中には生活環境が変わったときに悪夢を見始めたという方も多く存在します。
また、幼少期の経験などが原因でトラウマを抱えている人も悪夢を見やすい傾向にあります。
常にストレスやトラウマを抱えている人は、睡眠時に脳も身体も休息しているノンレム睡眠に入りにくくなり、常に眠りの浅いレム睡眠状態が続きます。
レム睡眠はノンレム睡眠と違って脳が活発に活動しているため、夢を見やすい状態だと言えます。
ここに、ストレスやトラウマといった精神的なダメージが加わることによって、夢が悪夢に変わりやがて悪夢障害へと悪化していくのです。
悪夢を見ないためには寝具の見直しから
ストレスやトラウマは、自分で意識していても簡単に取り除くことはできないものです。
そこで、このような精神的な問題はひとまず置いておいて、まずは寝具を見直し、身体から深い睡眠に入っていきやすい環境を整えることからはじめてみましょう。
人間は高さの合っていない枕や、重すぎる布団を使用していると、どうしても眠りが浅くなってしまうもの。
そこで、枕や布団、マットレスなどを1つ1つ見直し、快適な睡眠環境の中で眠りにつくようにすると、レム睡眠の回数が減りノンレム睡眠の回数を増やすことができます。
もし、寝具を見直しても常に悪夢を見るという場合は、かなり悪夢障害が進行している可能性があるため、病院を受診して認知療法で治療を行なうようにしましょう。
日本ではまだまだマイナーな疾患ですが悪夢障害はれっきとした睡眠障害です。
よく悪夢を見ると感じたときは、睡眠や生活に支障が出る前にまず寝具を見直し、病院に相談するなどして早期改善を目指しましょう。