口臭の原因や対策って?簡単に出来る口の臭いを抑える方法とは

最近は国民の健康志向の向上で、製菓会社でも美味しく食べながら健康増進に役立つ「機能性食品」と呼ばれるジャンルの食品が盛んに開発されるようになりました。

とある大手製菓会社でも、健康に関する専門の研究所を設立して新商品の開発に活かしています。

その某大手製菓会社が行った「臭い」に関する意識調査の中の「日頃気になる自分の臭いと他人の臭い」という調査では

・気になる「自分の臭い」:口臭(77.8%)

・気になる「他人の臭い」:口臭(82.0%)

と二位の「汗臭さ」を大きく引き離して「口臭」がダントツの一位でした。今回はこの口臭に迫ってみましょう。

口臭には種類がある?

口臭には「生理的な口臭」と「病的な口臭」という二つの種類があります。

「生理的な口臭」とは健康な人でも起こる口臭で、「病的な口臭」とは口腔内(口の中の粘膜組織)に病的な原因があると起こる強い口臭です。

 

生理的な口臭とは

夜寝ている間に口の中で雑菌やバクテリアが繁殖し、臭いの元となる「揮発性硫黄化合物(きはつせいいおうかごうぶつ)」とよばれる成分を合成します。朝起きたら自分でも口臭を感じるのはこのためです。

しかし、「生理的な口臭」の場合起きてからうがいをしたり、唾液を吐き出すことで臭いの原因も一緒に排泄されるため、出かける頃には口臭が気にならないレベルになります。

 

病的な口臭とは

臭いの原因が雑菌やバクテリアであるという点は「生理的な口臭」と同じですが、歯周病や虫歯、ドライマウスなど口腔内にトラブルを抱えていると、うがいや歯磨きだけでは臭いの原因菌を除去しきれず、日中でも揮発性硫黄化合物が合成され続け強い臭いを発するようになります。

 

口が乾燥するドライマウスとはどんなもの?

「ドライマウス」とは唾液腺がなんらかの原因(ストレスや慢性疲労、睡眠不足、うつなど)で萎縮してしまい、唾液の分泌が十分に行われないことで口腔粘膜が乾燥し、衛生状態が悪化してしまう病気です。

「粘膜組織」というのは私たちの体を守ってくれる「免疫系」の中でも重要な役割を果たす、第一次防衛ラインの一つです。

 

口腔内や鼻腔内が乾燥してしまうと、呼吸と一緒にウィルスや雑菌、アレルゲンなどが簡単に体内に侵入してしまいます。

また、唾液には殺菌成分も含まれているので、ドライマウスになると侵入してきた雑菌類が異常繁殖を起こしやすくなり、口臭のみならず虫歯や歯周病、ウィルス性咽頭炎やインフルエンザ、その他多様な感染症にかかりやすくなってしまいます。

 

口臭が招く社会的な影響

上記の某大手製菓会社が行ったアンケートではこのようなレポートも出されています。

<口臭が気になる場面は?>

1位:職場、学校

2位:公共交通施設内

3位:家庭

いずれも日常生活の中において「口臭が気になる」という結果ですね。

さらに報告では「口臭が迷惑だと感じている人」という問いに全体の83.9%の人がYesと答えています。

そこからさらに13.1%の人が”口臭が原因で付き合いをやめたり、遠ざけたりしたことがあると答えていますから、「口臭が招く社会的な悪影響」は深刻といえるでしょう。

 

効果的な口臭予防法とは?

ここまでお話ししてきたとおり、口臭予防にとって最も重要なことは「ドライマウスを予防して唾液の分泌を促す」ということになります。

そこで、唾液腺を刺激して唾液が分泌しやすくなる方法を紹介します。

 

ガムを噛む

咀嚼回数が自然と多くなるガムは唾液腺を刺激するのにとても効果的です。

甘いガムだと虫歯になりやすくなるので、キシリトールなどを噛む様にしましょう。

 

顎のラインにそって優しくマッサージをする

唾液腺は顎のラインにそって分布しています。

このラインを指の腹などを使って少し押すようなイメージでマッサージをすると唾液の分泌が盛んになります。

 

割り箸を奥歯で噛む

奥歯付近には大きな唾液腺が存在しているので、割り箸を奥歯で数分噛んでいると唾液がたくさん出てきます。

簡単にできるので試してみてください。

 

酸っぱいものを食べる

脳は「酸味」を感じ取ると唾液腺を刺激する信号を出します。

デザートには酸味の強い柑橘類を食べたり、フライなどに添えられているレモンを絞ることで唾液が出やすくなります。

 

口腔衛生上気をつけた方が良いこと

口腔内の衛生状態を良くするために、気をつけた方が良いことがいくつかあります。

間違った事を習慣化してしまうことで口臭の原因になることもあります。

 

刺激の強いマウスウォッシュは使わない方がいい

殺菌成分が配合されているマウスウォッシュは口の中の雑菌や病原菌を効果的に取り除いてくれるのですが、あまりに刺激の強いタイプは唾液腺を萎縮させドライマウスの原因になります。

マウスウォッシュを使う場合はマイルドなタイプ(低刺激性)がおすすめです。

 

歯磨きの時に力一杯磨かない

歯磨きは口腔衛生上とても重要な行為ですが、強く歯ブラシをしすぎると歯表面のエナメル質に傷がつき、雑菌が繁殖しやすくなります。

丁寧に磨くことはとても大切ですが、力加減は「優しく」を心がけましょう。

 

簡単なことで口臭対策をする事が出来ます。普段の生活を見直し、口臭対策に臨みましょう。