虫歯じゃないのに歯が痛む?非定型歯痛の症状や治療法とは

虫歯や知覚過敏ではないのに、なんだか急に歯が痛くなったと感じたことはありませんか?

また、歯だけではなく口内炎や炎症など、外傷はないのに歯茎が傷んだりしたことはないでしょうか。

実はこのような症状は、精神的な緊張を常に感じ続けることによって起こるストレス性の痛みの可能性が高いと言われています。

原因の特定が難しい非定型歯痛

歯に痛みを感じると歯医者へ行く人がほとんどだと思います。

しかし、歯に虫歯はなく歯茎にも特に異常はないと診断され、痛みの原因が特定しにくいケースも存在します。

このような痛みを感じる現象を「非定型歯痛」といい、その原因の多くが精神的なものということが分かっています。

人はストレスを感じたり極度の緊張に晒されると、無意識のうちに歯を強く噛み締めてしまい、口内の筋肉に負荷がかかってしまいます。

 

他にも、ストレスを感じることによって血液中のカテコールアミンという成分が増加し、カテコールアミンが増えれば増えるほど歯と歯茎の血管に悪影響を及ぼし、その結果痛みを感じるようになるというのがこの非定型歯痛を引き起こすメカニズムです。

また、ストレスや緊張が原因ではなく、普段から頻繁に歯ぎしりをする癖がある人も非定型歯痛が起こりやすいと言われています。

 

ストレス性の病院での治療が必要

非定型歯痛は一般的な歯科治療をしても意味がありません。まずは原因となっているストレスや緊張を取り除くことが先決ですが、こればかりは個人差があるため自分なりのストレス解消法を見つけていくしかありません。

例え歯痛が一時的に収まり痛みを感じなくなっても、またストレスに晒されると痛みがぶり返してしまうことも珍しくありません。

そんな時は精神科を受診し、抗うつ剤での薬物治療で改善する場合もあります。

精神的な影響から起こる痛みだと分かっていると、ついつい痛みを我慢して病院での治療を先延ばしにしてしまいがちですが、放置すればするほど痛みがひどくなり、その痛みがさらにストレスを増加させるという悪循環を引込してしまいますので、痛みを感じなくなっても病院へ行き完治させるまで通院し続けることが大切だと言えます。

 

非定型歯痛を発症すると、とにかく痛みが気になって何も手につかなくなるものです。

自分に合ったストレス解消法と病院での治療を同時に行いながら、完治を目指して地道なセルフケアを行なっていくことが必要になりますが、少しでも痛みを感じたら自分で判断を下さずに必ず病院を受診するようにしておきましょう。